ニューヨーク郊外・家のなんでも

ニューヨーク郊外のウエストチェスターNY・グリニッチCT等から家のあれこれや荘園不動産の日常をお届けします。

ニューヨーク郊外で家を買う - だからエージェントが要る

買う立場 vs 売る立場

 

買いたい側と売りたい側の条件交渉がなされ、オファーが合意したらその物件はAccepted Offer (俗にいうAO)という状態になります。

 

その後他の買主候補者が「物件を見たい」と言って来たら売主側は「AOですが、いいですね?」とステイタスを伝えなければならない決まりがあります。

 

家尾さん: 「誰かのオファーが先に入って合意されていても、見たいって言ったら見せてもらえるんですか?」

 

荘子:   「もちろん売主さんのご希望によりますが、通常は売買契約が成立するまでは、他に誰か買いたい人がいるんだな。と認識した上で見せてもらえることがほとんどです。」

 

ちなみにAOとは、借りたい側と貸したい側の条件の合意がなされる場合も同じです。

 

 

だから、だから、一旦「買いたい」「借りたい」と決めたらその後のプロセスは超速で進めなければなりません。いつ急にもっといいオファーが入ってくるか本当にわからないからです。

 

決めたら急ぐということは、ももちろん賃貸の場合も同じです。

 

スローなマーケットでも侮れません。

注:AOは前段階。購入や売却がまだ確定出来てはいません。

 

ウエストチェスター,NYやグリニッチ, CTでは、AO後すぐにインスペクションに入ります。売買契約書にサインをする前にインスペクションが行われます。(他州・他エリアとは段取りが違うところですね)

 

 

現在はいくつかの「これぞお買い得物件」を除いては、2022年5月末までのような異常なる売主マーケットではありませんから、インスペクションはオファーの合意後2日程度の間に行うということは、売主側も許してくれると思います。それでも、極めて迅速にインスペクションをすることは重要です。(大勢の買主が控えているマーケットの場合は、翌日にインスペクションする勢いでないと待ってくれないかもしれません。)

 

不動産エージェントの携帯には複数の付き合いのあるインスペクターの電話番号が入っています。AOになったら希望のインスペクションの日時に空いているかどうか?を即確認するためです。

 

インスペクションは速やかに!とにかくインスペクターのスケジュールを押さえる!

 

 

もし、一般的なインスペクションだけでなく、環境的など特殊な検査も希望する場合は、事前にそれが出来るインスペクターを探しておくことが重要です。

 

 

*インスペクションの詳細に関しては、別にページを設けたいと思います。

 

 

さて、本日の本題は.......

プロセス全般に関わる事: 売主と買主の関係について

 

AOになり、インスペクションも終わり、売買契約が成立し、さてそこからの買主vs売主の関係についてお話ししたいと思います。

 

 

売買契約が成立した後クロージングまでの間に、買主はリノベーションの見積もりのためにコントラクターを連れていきたい。

予想外の見積もりだったので、別なコントラクターを連れていきたい。

家具やカーテンやブラインドなどの準備をしたいので、計測に行きたい。

 

 

売買契約が成立してからクロージングまでどんなに早くても一か月、多くは二カ月位の時間がかかります。

 

 

その間買主側としては「既に買ったもの」のような気分で何度も物件を自由に訪れたいと思うものです。

 

 

クロージング直前に最終点検(Final Walk-through)といって、最後の大事な点検でも訪れるわけですからその分も入れて、一般的には合計2~3回の訪問と考えてください。まだ、買主さんの家ではありません。クロージングが終わったその瞬間までは売主さんの家なのですから。

 

*この訪問回数制限は売買契約書に記載されていることが多いです。

 

 

売買契約成立後、売主が家具や備品を売ってもいい。と言うこともあります。買主にとってもいい話かもしれませんね。

 

 

家尾さん:「もう売買契約が成立したんだから、エージェントさんにわざわざ中に入ってもらうのは悪いなぁ。」「直接売主さんとやり取りしますよ。」

 

 

荘子  :「ありがとうございます。」「でも、クロージングが無事に終わるところまではエージェントの仕事ですから、ご遠慮なくお使いくださいね。」

 

 

例えば家具はダイニングルームの〇〇〇とリビングルームの△△△をいくらで買う。という約束をしたとしても、買主&売主のやり取りだけではそのディールが証拠に残っていないこともあります。キチンとAddemdumを作成し、不動産弁護士に売買契約書の一部に追加してもらう位のことが必要です。エージェントはそういう事には慣れていますから、是非ジャンジャン使ってください。

 

 

売主の方も、買主につい親近感を持って「いつでも見に来てね~。」などという勢いになりがちですが、あくまでこれはビジネスライクに。

 

重複しますが、クロージングまでは何でもエージェントを通してください!

 

 

特に、テナント付投資物件の場合。

 

家尾さん:「そうそう!不動産ってなんだか面白そうだから、僕は投資用の不動産にも興味あるんですよねぇ。」

 

荘子:  「売主vs買主のクロージング前の微妙な関係はご理解いただける方も多いのですが、これまでお付き合いのあったテナントさんと売主との関係はつい、なぁなぁになりがちなんです。」

 

テナントさんに買主である新しいオーナーの計画や考えを親切心から漏らしてしまうようなこと、これはあってはなりません。それらは買主の自由ですし、買主の考えが変わることもあり、テナントさんを不安にして混乱が生じる事に繋がります。

 

 

荘子: 「売買契約が成立しても、クロージングまでは微妙なことが色々あります。」

「中に立つのがエージェントの仕事です。何かあったら必ずエージェントにご相談下さい。」

 

 

家尾: 「そっか。エージェントがいなかったら困ること色々あるんだな。」

 

 

荘子: 「売買は一つ一つ異なり、同じディールはありません。お客様のスムーズなクロージングに全力を尽くします!」

「それが私どもの仕事ですから。」

 

 



 

つづく