グランドホッグデー裏話
「今年のニューヨークは雪がない」が合言葉のような冬。
郊外では朝ちらっと白くなっていてもお昼にはすっかり溶け、何事もなかったかのような日が数日あっただけ。
そして、さすがニューヨークの寒さ!というのは、昨年(2022)末のクリスマスの週末だけでした。
でも、今週末はまた寒くなりそうです!
ところで、昨日はグランドホッグデーでした。
グランドホッグデーとはアメリカとカナダで行われる、グランドホッグに協力してもらう気象予報の占いイベントです。
占い自体は:
巣穴から出てきた(引っ張り出された)グランドホッグが自分の影を見たらあと六週間は冬が続き、自分の影を見ないと(曇っていて影が出来ないと)まもなく春がやってくるというもの。
(インターネット上で2023 Groundhog Dayとサーチすると沢山のニュース動画が出てきます)
そして昨日(2/2/23)の占いでは、後六週間は冬。まだ春遠しというものでした。
グランドホッグとは北アメリカに多く生息するリス科のマーモットの一種。リス科では最大級で体長40-65センチ・体重2-6キログラムの穴掘りが得意な動物です。
(別名ウッドチャック)
ニューヨーク郊外では、家の裏庭に住んでいることも多く、よく見かけるおしりの大きな結構かわいいやつです。走るととても速く、荘園不動産の看板犬Kooly が全速力で追いかけても追いつきません。
このグランドホッグはかなり真剣に冬眠するのですが、一旦起きて来てまた(寒いと?)巣穴にもぐりこんで再び冬眠することがあるそうで、その習性のために春の到来を予言する動物として、気象占いに使われているようです。
アメリカ・カナダ各所でこの気象占いは行われるのですが最も有名なのは、ペンシルベニア州のパンクサトーニーと言われる町。この町のゴブラーズ・ノブという丘で毎年2月2日にフィルという名のグランドホッグがやって来て(連れてこられて)占いを行うとのこと。
出番は2月2日だけ。普段、主役のフィルはパンクサトーニー図書館でフィリスという奥さんと生活しており、パンクサトーニー・グランドホッグ・クラブが世話をしているそうです。
パンクサトーニー図書館に行くと、中からも外からも(動物園の動物のように)本物のフィルを見ることができるようです。(行ってみたいです!)
フィルによる占いが始まったのは、1887年。グランドホッグの寿命は6~10年程。当然、何代ものグランドホッグがフィルを襲名しているはずだけれど、「フィルは寿命を伸ばす秘薬を飲んでいるので、毎年同じフィルが占いをしている」とパンクサトーニー・グランドホッグ・クラブは主張しているそうです。
また「フィルの予報はクラブのメンバーが作っているわけではなく、フィルがクラブの会長に"グラウンドホッグ語"で教えてくれている」のだという話。
毎年、2月2日のこのイベントには数万人が訪れ、今やテレビ中継も当たり前の大イベントになっています。
パンクサトーニーは現在「天気予報の世界首都」を名乗っているそうです。
今日(2/3/23)明日に向けてどんどん寒くなって来るようですから、くれぐれも暖かくしてお過ごしください。