アメリカの建物ー築年数は?
日本で不動産購入の際に気になる「築年数」。アメリカでは「築年数は関係ありません。」というセリフを聞かれたことありませんでしょうか?
実際に物件を御覧になってみると、築何十年でも見事にリノベーションされ、排管や電気配線まで新品に交換されているものもありますから、その家の年齢なぞわからない程。そもそも実に厳格で仔細な役所の記録ですら「建築年推定」というケースもあるほど古い家も元気に存在し、築年数は気にされていないのがニューヨーク郊外の住宅なのです。(但しメインテナンスは怠らないように)
ロケーション・ロケーション・ロケーションは売却時も物を言いますから、やはり場所選びが重要なのが洋の東西を問わず不動産購入で重要なことですね。
2022年のアメリカ不動産購入において異常ともいえる物件争奪戦に参戦し、リスティングプライス以上のオファーを入れる事10数回、すべて撃沈。
その後ついに10月末にクローズを迎えたお客様の物件は、1926年築。
世界大恐慌の少し前に建築されたこの物件は、さすがに素晴らしい建築資材を使って建てられていました。
お客様のご希望は元々全室ハードウッドフロアであること。
オファー前の内見時に、全ての寝室のカーペットの下はハードウッドであるという売主のメモ書きがありました。
このメモを見て一同「よしよし」。
為念売主側にしつこく確認。
クロージング翌日から猛スピードで6つあるベッドルームの(すべて異なる)カーペットをはがし、現れた床は......
コントラクター曰く、この床は一度も磨かれていない!(磨くと薄くなっていきますから)
96年前の美しい木材が忽然と現れました。
ミシミシともギシギシとも言わず、もちろん、たわんだところもないしっかりした床!
そこで期待が膨らみ、オリジナルの木の質感をよみがえらせたいというお客様のご希望で階段のレーリングや玄関ドア周りも二代前のオーナーが塗ったペンキをはがすことになりました。
とても落ち着いた感じになってきました。
そして、作業がほぼ終わったと聞いて今日また見に行ってきました。
いよいよお引越しを迎えるこの家は、さすが「不動産はご縁」と言われるだけあって、実にたくさんのストーリーにあふれた物件でした。
これからここでお子様の元気な成長と、ご家族の楽しい時間と思い出をたくさんつくってくれることでしょう。