愛着は捨てる
投資用に不動産を購入して貸し出す場合にせよ、これまでお住まいだった物件を転勤等諸事情で貸し出す場合にせよ、初めて大家さんになった方には次から次へと色々なことが起きるものです。
経験者は誰しもが言うことですが、不動産投資は決して決して不労所得ではありません!ぼろ雑巾のように東奔西走して種々対応するか?お金を使って対応をプロに依頼するか?二択です。
*不動産投資による節税効果/プロフィットは大家さん毎に大きく異なりますので、初めてその沼に入る方は事前にCPA(公認会計士)との十分な打ち合わせをなさってください。
特に郊外の中古物件を貸す場合(ニューヨーク郊外ではほとんどのケースが築数十年の中古住宅です)新しいテナントが入って特に最初の数週間から数か月は毎日のように、あれがどうだ。これを直して。これは不具合だ。ここが汚れている。これは最初からだ。との集中砲火を受けます。
テナントは不満・不服を申し立て、アンハッピー。新しい環境に転居したばかりなので、家の事だけでなく、お仕事関係、子どもの学校のこと、慣れない車の運転、言葉の問題があったり、新しい人間関係など....数えきれない緊張状態の中にいます。
日本では、ボタン一つでお風呂の準備が出来たのに、こちらではそうはいかない。「なにこれ!とんでもなく不便!!」
そうです。アメリカは世界一進んでいる国なのか?遅れている国なのか?よくわからないことだらけ。
ストレスの塊を一番ぶつけやすい身近なものが住環境ではないか?.......と不動産エージェントは分析します。
ベテラン大家さんは「はい。はい。また言って来ましたね!今の人は細かいわねぇ~。」と上手に右から左へ淡々と対応していきます。(もちろん淡々とはしていられないようなこともありますが.......)
ところが、初めて大家さんになった方は予想外のことが次から次へと波のように打ち寄せてくると感じます。そんな(投資)物件を買ったはずはない!インスペクターは「いい家だ」と言ったから安心した。エージェントが投資にピッタリだといったから購入した!テナントが悪いんじゃないか?こんなにお金がかかっていては全然投資にならない!
特に、大家さんがご自分で使っていた愛着のある家を初めてテナントに貸す場合は、テナントという他人はあなたの家を大切には使ってくれません。それが当たり前と心得てください。
ご自分が使っていた時はなんてことなかったことが、他人が使うと「ここが不便」「あっちがおかしい」「これは危ない」..........「うちはそんな文句を言われる家ではない!(大家談)」
大家さんご本人が使っていた時は、快調に稼働していた洗濯機が、テナントが使い始めた途端に壊れた➡「さては、あのテナントの使い方のせいではないか?」
と思いますよね。でも、大家さん自身が使っていても、家電製品はある日突然壊れる事の多いものです。家電以外の家の設備にしてもしかり......
初めて大家さんになった方は誰でも同じ思いなのです。アンハッピーだらけ........(これが普通です)
先日も、とある大家さんから「私はあのテナントに殺される~!」と突然泣き声で電話が来た時にはさすがに驚きましたが、話を聞いてみると、よくある内容のクレームが連日とのこと。
テナントとはそういうものと割り切りましょう。彼らはすべてが新しい環境の中でモーレツな重圧とストレスの渦中にいるのです。(別にテナントを擁護するわけではありません)
数週間後に、殺されかかったオーナーに様子を聞いてみると「ああ、大丈夫よ。特に何にもないわ。」とケロッと。
大家業とは?
初めて大家さんになられた方には悶悶とすること、むしゃくしゃすること、心配の連続「まるで苦行」が普通 と心得る。
不動産投資の目的は、収益を得る事ですね?
テナントが家賃を払わない。となったら問題は別!!
それ以外のことは、お互いのすり合わせが必要なのです。それしか解決法はありません。そして、自称(失礼!)不動産のことはよくわかっている(投資物件購入者)や 自分が住んでいた家だからよくわかっている(自己使用からの賃貸)と思っていても、残念ながら大家業は未知の世界で経験値を高めて頂くしかないと考えております。
大家さんもテナントさんもがHappy Happy 💛Win Winであって初めて「よかったぁ~」と安堵する不動産屋がここにいます。
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