オファーをする
年末年始すっかり遠ざかっていたFSBOのお話の続きです。
このシリーズの初めの部分は以下からお読みいただけます。
さて、何としても自力で家を売りたいツワモノオーナー妻は、Asking (希望価格)を教えてくれましたが、「negotiableよ」(交渉可能よ)と言ってきました。
おっと、こちらはプロですから先方の希望価格通りには動きません。(そもそも売手から交渉可能と言ってくること自体「ちょっと疲れが出始めているな」とみる)
もちろんそれが適正価格だとわかっていたら、無謀な値下げ要求はしません。それでも当然ギリギリのところまで下げたいです。
MLSに載っていて、全世界の人が探すことが出来る物件と違い、何しろ小さな小さな看板二枚だけで一切インターネットを使わない売り方が買手には功を奏しその時点での競合相手はいないようです。
同時に買手としてのデューディリジェンス開始。
類似物件のコンプス収集は日常業務、実際に売りに出ていて空家の物件は内見もして比較材料の資料を作りました。
〇△〇△〇△だから、この値段で買いたいと
そして、町のビルディングデパートメントに出向き、家のファイルを閲覧。問題がないかどうかの調査。家に関しての書類上の問題があると、とてもとても厄介なのです。
*どこの町にもproperty fileというものがあり、その物件が建った時の町の許可証(Certificate of Occupancy)から、その後の増改築履歴など許可のある改修をどの程度しているか調べます。実際は売買契約が成立したらタイトル会社が本格的な調査をします(NY・CT州の場合)但し、事前に軽く調べておくことはエージェントの仕事だと考えております。
この町ではビルディングデパートメントのファイルに閲覧者の名前記録があり、三名の不動産エージェントの名前がありました。きっと自分が「売ってやる!」と言って下調べに来たんでしょう。ことごとくツワモノ売主妻に断られたに違いありません。
FSBOで出しても簡単に売れるものではない。と言われますが、今回この売手にしてみれば「不動産屋が住むために買う」という話が転がり込んできたわけです。
こちらの希望価格を提示した後、しばらくほおっておきました.......。
これが、お客様が「購入されたい」という話でしたら気が気ではなく、そうは行きませんが、自分事となると「縁があれば」と落ち着いていられたので、気が楽な物でした。
(しびれを切らしたのか?)
二週間程して、電話がかかってきました。
こちらの提示価格まであと一歩ではありましたが、ごちゃごちゃ言っていても仕方なく「潮時」と思い合意しました。
これからがまだまだ本番です!
つづく
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