キャッシュ イズ キング
もしあたなが家を売る時に、期待よりかなり低いオファーが入ったとして、そのオファーがAll in Cash (現金購入)だったらどうしますか?
大人気物件 (あなたの家)
・オファー A $1,000,000.00
内容は一般的オファー (Downpayment /頭金 20%、*ContingencyはMortgageとInspectionとAppraisal, クロージングは60日後)
・オファー B $950,000.00
現金購入 (ビルダー/建設業者が家を建て替えるので*Contingencyはなにもなし、クロージングは30日後)
(ニューヨーク州・コネチカット州においてContingencyとは)
*Mortgage Contingencyとは:Pre-Approvalがとれていても最終的に銀行からモーゲージの確定が取れなければ、買主は売買契約書にサインをしても契約を解除できる条件。余程の競り合い状態でない限り買主はこのContingencyをつけてオファーをする。
Inspection Contingencyとは:建物検査をして大きな問題があったらオファーを取り下げたり、値段の再交渉をしたり、売主が不具合を改善したりする条件。
Appraisal Contingencyとは:銀行が出した不動産評価額が売買価格に満たない場合は売買契約を解除できる条件(買主が追加で資金を出さなければ購入できなくなる為)。
さて、あなたならAとBどちらのオファーを取りますか?
もちろんAの方が値段が高いので魅力がありますし、Pre-Approval ももらっているのでMortgageは下りそうです。
「当然Aです!」ですか?
Pre-Approvalを持っているということは、Mortgageが取れるはず。Mortgage
Contingencyを行使して、売買契約書にサインした後ひっくり返されることはないだろうし、銀行の手続き、不動産評価の調査などに少々時間がかかっても何と言っても$50,000.00高い!
ただPre-Approvalを持っていても、売買契約書にサインをしてからクロージングまでの間(一ヶ月半~二カ月の間)に、リーマンショックのようなことが起きたり(実際にあった話)、今時はいつどういう事が起きるかわかりません。
安全のためにContingencyがついたオファーは買主を「万が一」から守っているのです。
現金購入のオファーは、何があっても「買う」と言っています。どうせ建て直すのでインスペクションもしなくていい。
そして銀行から不動産評価のためにアプレイザーが来ることもなく、プロセスは早い。ただ、値段が安いだけでなく、あなたの大切なご自宅は壊され建て直されるかもしれません。(これは次のオーナーの自由なので)
・確実に話が進むことが重要でしょうか?
・時間がかかっても、値段が高く売れることが最重要ですか?
・お気持ちの部分、これはどなたにも少なからずあると思いますが、大事にしてきた家を壊さないで、喜んでそのまま使ってくれるご家族に渡したいですか?値段よりそのことが大切ですか?
キャッシュ・イズ・キングと言われるほど、現金は強いものです!(つまりオファーB)同時に売主様にも色々と思い出の詰まった家を、キングで確実だしスピーディーだし、値段を下げて売っていいかどうか真剣に迷う所です。
いづれにしても、オファーが入ったら出来る限りすぐ返事をしなければなりません。それから家族会議を開いていては間に合いません。今回のAとBのケース程度は予めご家族間で考えをまとめておいてください。一生の一大事と言っても、売りに出している限りは何日も何日もかけて返事する。ということは出来ないのです。
物件の売却も購入も一つ一つのディールにはたくさんの『ご事情』が見え隠れして、正解はありませんね。
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